恐るべし「どくだみパワー」
幅広い効果効能にビックリの巻今年もあちらこちらでドクダミの花が咲き始めました。
興味のない方にとっては、繁茂して厄介な雑草にしか見えないドクダミですが、
古来より日本では「十薬(じゅうやく)」と言われるほど、民間薬として親しまれていますよね。
我が家では家の周りにぼぉぼぉ生えているので、とても身近な植物です。
花の咲く頃がベストといわれているので、
この時期になると待ってましたとばかりに天日干しして、
健康茶として飲んでいます。
そのほか、父は水虫の足に生葉を揉んですり込んだり、
母は手のひらにできた原因不明の膿ができたとき、
医者に処方してもらった塗り薬では治らなかったのですが、
ドクダミの生葉を擦り込んだら、治ってしまったことがありました。
(後からわかったのは歯茎から入った菌だったようです)
というわけで、その効果効能はもともと実感していたのですが、
今回、学んだことをお伝えいたしますね。
どんな効果が期待できるかといいますと・・
「抗酸化作用」・・・活性酸素を除去してくれる。老化防止、エイジングケアに。
「抗菌・抗炎症作用」・・・肌荒れの原因となる細菌の働きを抑制してアレルギー肌、胃壁の炎症の鎮静など
「冷え性改善」「血行促進」・・・血液サラサラ
「整腸作用」・・デトックス、便秘解消
「高血圧予防」・・カリウムが含まれていて、余分は塩分を排出して血圧を下げる作用が期待できる。
などなど、さまざまな効果を期待できることを知りました。
ただし、注意点があります。
ドクダミはカリウムが多く含まれているため、腎機能が低下している方は摂取量に注意してください。
また、下痢気味になった場合は、飲む量を控えたり薄めにして飲んでください。
妊娠初期の方も控えてください。
そして、昨年からチンキづくりがメニューに増え、
今年は、さらに蒸留水でハーブウォーター作りも始めました。
チンキやハーブウォーターにすると、あの独特な香り(デカノイルアセトアルデヒド)が消えて
まろやかになり、まったく気になりせん。
結構楽しいので、庭のドクダミをお使いいただいて
来年こそお稽古サロンのメニューに加えたい一つになりました。
というわけで、身近にドクダミがある方のためにトライしていただきたいので、
最後にAtelier OWL流ということでご紹介させていただきますね。
◆◆乾燥茶葉◆◆
①我が家は大量に刈り取るので、大きなタライで流水にかけて洗います。
②輪ゴムで少量ずつの束をつくり、風通しのよい軒下に数日、
パリパリになるまで干してできあがりです。超カンタン^^;
③飲むときは数分、沸騰したお湯で沸かして出来上がり。
夏場は麦茶代わりにもおすすめです。
前述したあの独特な香りはデカノイルアセトアルデヒドいって、
強い殺菌作用がありますが、乾燥すると香りとともにその効果も消失してしまいます。
ただ、内用としては別の効果
利尿作用(=血中の老廃物を排出する機能を高める)、
緩下作用(=便通をよくする)、
毛細血管を強くする(=生活習慣病の予防)などが期待できるそうです。
◆◆生葉◆◆
①傷口や水虫、膿など、皮膚のトラブルに、
葉っぱを揉んでエキスをすりこんでみてください。
②10本程度、ダイソーなどで売っている生ごみに使う不織布の袋(使い捨てできるので便利です)に適量入れて
鍋でエキスを作っておき、沸かしたお風呂に入れる。
冷え性の私はカラダがポカポカするのが実感できます。
鍋に沸騰させるのが面倒な方は、直接不織布に入れてドクダミを湯舟に入れて
しばらくエキスを抽出してください。(抽出できる成分は沸騰より低いと思いますが・・・)
あの独特な香りは消えます。
試しに生葉をハーブティで飲んでみましたが、香りが強くて飲めませんでした^^;
おススメしません^^;
◆◆チンキ◆◆
成分を抽出するためにベストのアルコール濃度は、薬草によって違うようで、
ドクダミの場合は40度以上のウォッカがいいようです。
保存期間については、日本統合医学協会では、保存期間はアルコール度数によって異なり、
10度で1か月、25度で1、2年
40度以上でしたら5年と習いましたが、
1年と指導している協会もありますので個人のご判断にゆだねます。
いずれにしても、リカーや焼酎で作った場合は1年と考えてください。
ドクダミの独特な香りが消えて、むしろまろやかな香りになります。
写真のドクダミは昨年作ったものです。
では、作り方です。
①洗って水けがなくなるまで軽く日陰干しで乾燥させます。
②空き瓶を用意。雑菌を防ぐために熱湯消毒してください。
③水気が取れた葉と花両方、瓶に適宜つめて、ウォッカをボトルいっぱいまで注ぎ入れて
冷暗所で保存。カビを防ぐため2週間ぐらい毎日瓶を振ってください。
③2週間ぐらいから利用可能。コーヒーをろ過するペーパーなどで
濾してできあがりです。
④ちなみに、私は2,3か月そのまま漬けてから濾しました。
<使い方>
①熱いお茶に数的垂らして飲む。アルコールが飛びます。
②スキンケアとしての場合、用途に応じて4~10倍に希釈。
私も1年そのまま放置して、今回初めてだったので
手始めに10ml容器に 1:9(チンキ:ミネラルウォーター)にしましたが
次はもう少し濃くしてみようと思っています。
希釈したら冷蔵庫で保管して1週間で使い切ってくださいね。
さらに、グリセリンを数滴加えるとしっとりします。
◆◆ハーブウォーター◆◆
蒸留器がないと作れないので、来年よかったら作りにいらしてください。
あの独特な香りが消えて、とてもマイルドです。
毎朝化粧水として顔に吹きかけていますが
しっとりするので結構気に入っています。
ほかにもおススメの薬草がいろいろあるのですが、
この時期がドクダミの収穫にベストなのでご紹介させていただきました。
効果効能は個人差があり、保証するものではありません。
あくまでも自己責任でお願いいたします。
過剰な摂取は避けて、適切な量でご使用くださいね。
【参考資料】
ケモタイプ精油事典、小辞典(ナード・アロマテラピー協会)
植物成分と抽出法の化学(フレグランスジャーナル社)
日本統合医学協会 公式テキスト
身近な薬草活用手帳(誠文堂新光社)
家庭でできる特効ドクダミ健康法(食品健康活用研究会)
私は少量ずつ輪ゴムで束ねて干しています。
後の処理がラクチンです。体がポカポカになります。