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そのバラの名は「ジャクリーヌ・デュ・プレ」

花名になった夭折の女流チェリストJacqueline du Pré

ジャクリーヌ・デュ・プレ という女流チェリストをご存じでしょうか。
お恥ずかしながら、私は「ジャクリーヌ・デュ・プレ」という名のバラに先に出会ったのですが、実は、夭折の女流チェリストの名が由来だったことを後から知った。
しかも、夫はあの巨匠ダニエル・バレンボイム(指揮者でありピアニスト)だったというではありませんか。(驚かされることばかり)

ジャクリーヌ・デュ・プレについて調べたところ、
イギリスが生んだクラシック界のスーパースターとして活躍した天才チェリストで
その名を馳せながらも、28歳のときに「多発性硬化症」という不治の病を発症して、
42歳という若さでこの世を去った、とあった。

多発性硬化症・・・

この病いは原因不明の中枢神経系の難病で、
指を動かすことも、歩くこともできなくなるという。。。

神様はなんて残酷なのだろう・・・

そして、演奏する映像記録もyou tubeにあり、
「ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ」という伝記映画にまでなっていることを知り、
両方、見させていただいた。

you tubeの映像・・
イギリスの作曲家E・エルガーのチェロ協奏曲が彼女の十八番だそうだが
その曲を演奏する彼女の在りし日の姿があった。
夫でもある若かりしころのバレンボイムが指揮を執っての貴重な映像だった。

私はチェロはまったくわからないけれど、
ダイナミックで迫力があって、素晴らしい演奏だった。

ここまでくると、どんな人生だったのか映画も見ずにはいられなくなり、
AmazonでDVDも買いましたよ。

邦題「ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ」

姉が書いた伝記がベースとなっているそうで、
仲良く育った姉妹でありながら、
普通の幸せを歩んだ姉と演奏家として脚光を浴びたジャクリーヌとの間に確執が生じ
その複雑な関係も描かれていた。

演奏はもちろん素晴らしいのですが、
彼女の表舞台からは想像できないエキセントリック(?)な側面や
病気と闘う姿に触れて
一言では語り尽くせない作品だった。

天才チェリストと言われたジャクリーヌ・デュ・プレが
賢明に生きた姿がそこにあり、
さまざまな思いが交錯して、溢れる自身の涙を拭った。

そもそもジャクリーヌ・デュ・プレは香りのいいバラを探していて出会ったバラだったが
こんなにも深い一人の人生に触れる機会になるとは・・・

このバラ「ジャクリーヌ・デュ・プレ」は、英国の老舗ハークネス社が、
ジャクリーヌが亡くなった翌年に、
四季咲き性の白いつるバラを作出して命名したのだそうだ。

フワフワした八重の白い花びらも可憐だし、赤い花芯も可愛いらしい。
なんとも言えず魅力的だ。香りも上品で好きだ。

バラの名前の由来や、彼女の生き様や演奏を聴いて、
まるで生まれ変わりとでもいうような
イメージにピッタリのバラだと感じた。

30センチくらいの小さな苗ながら、庭で3輪咲いてくれた。
雨に打たれてしおれてしまいそうだった一輪を取って、
芳香蒸留水(ハーブウォーター)を採取してみた。
いい香り・・。

大切に育てて、来年はたくさん花を咲かせたいと思う。

ジャクリーヌ・デュ・プレ
今年から仲間入り。まだ30センチほどの小さな苗だが、雨の中、ちょこんと咲いてくれた。
水蒸気蒸留法で芳香蒸留水を採取。可哀想と思いつつ、雨でぐったりしていたので。許して~。これから、この花を愛でるたびに、ジャクリーヌのことを思い出すだろう。
Jacqueline du Pre & Daniel Barenboim - Elgar Cello Concerto
ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ
ジャクリーヌのさまざまな葛藤がそこに。病いが惜しまれる。
1998年 イギリス 
NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン 
2021/6/5